読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

愛する妻への手紙

最初の手紙から読んでください。http://familin2006.hatenadiary.jp/entry/2014/11/25/093359

72通目、金曜夜大手町にて

妻へ

 

ぼくの誕生日にあなたがプレゼントをくれたことなどに差し置いて、別の話について語ることを許してください。

 

北海道にいた頃の友人たちと会って来ました。

友人と言っても当時ぼく自身が仲良くしていたわけではなく、どちらかと言うとあのひとを通じての友人と言ったほうが適切です。

2年前のあのひとの結婚式で再会した数人の仲間のうち、こちら方面に住んでいるふたりとフェイスブックで連絡を取っており、今回の会が実現しました。

 

3時間ほどの交歓のなかでもちろん話題は様々に跳躍するのですが、そのなかであのひとの結婚についても議論する流れとなりました。

当然、ぼくはなにも意見を言っていません。

本音を語ることも、ノリに合わせて語ることも、少なくともこのテーマについてぼくはできませんでした。

 

ふたりが語ったのは、あのひとはちゃんと幸せなのだろうかということです。

初めて会った式の場で、(彼女たちの言い方を控えめにしても)NGと思ったとのことでした。

あのひとがつらいときに、突き放すような言い方をしたことにも言及していました。その話はぼくも知っています。あのひとが精神の疲れから体調を崩し、一時休職していたときのことです。

様々な要素を総計したときに、彼女たちの基準ではNGとの結論ということです。

 

その話を聞きながら、ぼくが思っていたことはたったひとつでした。

 

もしも、

そこに立つのがぼくだったら

辛口の彼女たちは

ぼくのいないところでぼくをどう語ったのだろう。

 

もしも、ぼくだったら

あのひとの友人たちに

心配をかけることは

なかっただろうか。

 

夢想家のぼくは、その場ですらそんなことを考えていました。

 

誕生日のベルトのプレゼント、どうもありがとう。

気に入って使っています。

 

もうすぐあなたの誕生日ですね。

 

プレゼントは何がよいか、考えておいてもらえますか。

いつもなかなか決まらないあなたへ。