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愛する妻への手紙

最初の手紙から読んでください。http://familin2006.hatenadiary.jp/entry/2014/11/25/093359

70通目、困難な結婚

妻へ

 

内田樹、と言っても通じないものとは思います。

 

マチネの終わりに、夫のちんぽが入らない、に続く結婚について考えさせられる本3冊目は、文字どおりに結婚についての書籍でした。

 

内田樹は教育について語ることも多く文章はわかりやすいため、愛読しています。内田樹自身が言っていますが、「自分が語らねばほかの誰も語らないであろうことを選択的に語る」ということを実践するひとです。

 

内田樹がこの本で語ったのもまさにそんな「選択的に語られた内容」であったと思います。そこから読み取れる主張とは、一言で言えば、「結婚とは幸せになるためにするものではない」ということです。

 

誤解して伝わりそうな言い方ですが、まさにそのようなことが書かれてありました。誤解を解くべく少し言葉を足すと、「結婚とは幸せの頂点を高めるために行なうものでなく、不幸のボトムラインを押し上げるために行なうものだ」ということです。それはつまり安全保障であると、氏は言います。

 

通説に反することでありながら、なかなか納得の行く主張ではないでしょうか。

 

ぼくたちは突然、

仕事を失うかもしれない。

病気になるかもしれない。

心が折れるかもしれない。

そういう「どん底のとき」に、どん底具合をマシなものにしてくれるのが、結婚であると。

 

心ときめく解釈ではないけれど、納得はいきます。結婚という言葉にまとまりつくピンク色のイメージの裏にある、「実際の効能」がそれなのでしょうね。

 

ぼくとあなたの結婚は、そういった意味で、「大成功」ではないでしょうか。

ぼくたちにやってきた人生のインシデントを、ふたりで乗り越えて来た感覚を持っていますが、あなたはどうでしょうか。

 

インシデントのなかには、独力で乗り越えるしかないこともたくさんありますが…。

 

たとえば、別の女性のことを忘れられない、とか。