愛する妻への手紙

最初の手紙から読んでください。http://familin2006.hatenadiary.jp/entry/2014/11/25/093359

35通目、10年の時を経て

妻へ

先日、ぼくとあなたが交際を始めてから10年が経ちました。
その日を、ぼくは一応覚えていたようでした。
ケーキと花とプレゼントを買いました。
そんな準備をしながら、あなたの喜ぶ顔を思い、ひとりにやにやしていたのも事実です。
予想通りにあなたが嬉しそうにしたことに喜んでいたことも事実です。

薄々、僕自身も思っているのです。
この手紙をあなたが読むことはないのではないか。
ぼくはどうにも、あなたを裏切る決断をするほどの甲斐性は持ち合わせていないようなのです。
あなたを傷付ける勇気があれば、ぼくは決断をしているでしょう、かなり昔に。

あなたを傷付けないことが、自分自身の安寧だから、あなたと共にいる。

さよならと、今はまだ言いたくない。

だけど、いつか言うなら今言ったほうがいい。

卑怯な往復ですね、なんとも。