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愛する妻への手紙

最初の手紙から読んでください。http://familin2006.hatenadiary.jp/entry/2014/11/25/093359

18通目20150113片恋について

気づけばあのひとのことを考える。

気づけばあなたにどう別れを切り出そうか夢想する。

これは高校生の片想いとどう違うだろう。

責任のあるいい大人であるわけですから、子どもじみた理屈でものごとを考えてはいけないのです。
それを承知してなお、感情が勝手に喚起され、それを止めることができません。

おそらく、先日そのひとに会ったことが、ぼくの気持ちに大きな影響を与えているのです。一時的に感情が高ぶっているにすぎない可能性も高いものです。

いっとき哀しくても、ときが経てばやがて心は落ち着く。事実を受け容れる。
そうして、かつて自分が望んだ未来なしにも、自分が幸福に生きていける道筋を見つけ出して行く。
親しい友人が亡くなったときのように。

一時の感情に身を任せ、単なる恋人でない婚姻関係にある者が、たやすく離別を考えるなど、並大抵の軽薄さの為せる業ではありません。
責任を持つべきなのです。

しかし、あなたに勘違いさせたくないのは、ぼくがいま責任感から思い悩んでいるのではないということです。

ぼくはただ、あなたたちのことが愛おしいのです。
あなたと、あなたとの間の子と、隔たりをつくることに、大きな恐怖を感じるのです。

あちらもほしい。
こちらも失いたくない。
ますます子どもっぽい思想になってきました。
この文章のどこをとっても、あなたに納得してもらうことは難しいでしょう。

それすらも承知で、ぼくは今も、悩んでいます。
あなたのことが大好きです。